本好きフクロウの速達便|ただ児童書を紹介したいだけのブログ

子どもに本を読ませたいお母さん・お父さん必見! 高校生が1人で作る児童書フリペ『本好きフクロウの速達便』公式ブログ。フリペの大部分の内容、効果的な読み聞かせの方法、おすすめの絵本・児童書などを紹介しています。

こんな時だから読みたい! 旅する子どもの本 BEST3+1

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はじめに~こんなときだからこそ、お家から旅に出よう~

まだまだ、コロナ禍の影響は色濃く残っています。不要不急の外出はお薦めできません。

「家に閉じこもっている子どもを、早く旅行にでも連れて行ってあげたい」そう思っているお母さん・お父さんも多いと思います。

けれども、もう少し、我慢しなければなりません。

 

こんなときの子どもたちの味方は、ずばり、「本」だと思います。

 

ということで、創刊号の特集*1テーマは「旅する子どもの本」です。

 

インターネット上の書店などで数冊の本を手に入れて、お家から、物語の登場人物とともに未だ見たことのない世界へ、子どもたちと旅に出てみませんか?

 

 

幼児~小学校低学年のお子さんへ

『いたずらきかんしゃちゅうちゅう』

バージニア・リー・バートン 作/絵 村岡花子 訳 福音館書店

世代を超えて読み継がれる名作乗り物絵本

 

ぴかぴか光る真っ黒な小さい機関車のちゅうちゅうは、貨車や客車を引くのが嫌になり、何も引かずに勝手に走り出して、機関士から逃げてしまいます。

信号や踏切を無視し、一人で走り続けた先でちゅうちゅうが気付いたこととは……?


大人も「一人」と「独り」の大きな違いに気付かされるかもしれません。


大判の見開き一杯に、黒一色の素朴な絵で広がる線路の力強い風景と、「ちゅうちゅう しゅっしゅっしゅ!」の小気味よい擬音語で、自然と読み聞かせが楽しくなります。

 

 

小学校中学年のお子さんへ

ドリトル先生アフリカゆき』

ヒュー・ロフティング 作 井伏鱒二 訳 岩波書店

ぜひ井伏鱒二の名訳で読んでみて!

 

動物と話せるお医者さんのドリトル先生は、オウムのポリネシアやブタのガブガブ、アヒルのダブダブなど、たくさんの動物たちとイギリスの田舎町「沼のほとりのパドルビー」でのどかに暮らしています。


ある日、アフリカのサルたちの間で疫病が蔓延している、という知らせが飛び込んできて、ドリトル先生と仲間の動物たちはアフリカへ。けれども、たどり着いたアフリカの小国で国王に捕まり、牢獄に閉じこめられてしまいます。

果たしてドリトル先生はサルを救い、無事に家に帰ることができるのでしょうか……?

 

黒人の描写が問題となったことや、著作権の保護期間が終わったことなどで、多くの出版社から新訳版が発売されています。

しかしながら、やはり、岩波書店の、正しく美しい日本語で書かれた井伏鱒二の名訳で楽しんでほしいです。

ちなみに岩波書店から単行本、文庫本(岩波少年文庫)ともに井伏鱒二訳でシリーズが発売されています。一気読み必至ですよ。

 

私も、今でも時々本棚から岩波少年文庫版のを取り出して再読する作品です。

 

 

小学校高学年~中学生のお子さんへ

『シーラスと黒い馬』

セシル・ボトカー 作 橘要一郎 訳 評論社

 悪い大人と対峙する少年の痛快な冒険物語

 

サーカスを飛び出して、黒い馬に乗り笛を吹きながら放浪する少年シーラス。

旅を続けるうちに、個性的な仲間たちと出会い、勇気と知恵でもって世の悪党たちと対峙する、痛快で緻密かつ大胆な冒険物語です。
シーラスのシリーズは全14巻で、評論社から出版されていますが、巻を経るほどにシーラスと仲間たちは成長し、次第に仲間とともに味うわう幸福の素晴らしさに気付いていきます。

 

みなし子の赤ん坊、死ぬつもりだった老人、家出少女、孤児院から逃げ出した少年、盲目の少女、そして奇怪な老婆……。

シーラスが少年から青年に成長するとともに、共同生活を送る仲間(社会からのはみ出し者ばかり)が増え、読者に家族の在り方、家庭とは何かを考えさせます。

 

自由気ままで賢く、勇敢なシーラスとともに読者も成長できる冒険・青春小説シリーズなので、小学校高学年だけでなく、中学生でも十二分に楽しめます。

 

 

番外編 大人の方へ(フリーペーパーには載せていないブログだけのコンテンツです)

『脱出航路』

ジャック・ヒギンズ 作 佐和誠 訳 早川書房

「海」という敵に必死で抵抗する群像劇

この限りない広大な宇宙のただなかでのなんとも取るに足らぬちっぽけなあがき。いったい、なにを成し遂げてみせようというのだろう? 

 

第二次大戦末期に、敵がひしめく嵐の中を、老朽帆船でドイツへ向かう海の漢と尼僧たち。彼らには、無謀な挑戦にも死力を尽くしてまで、たどり着きたい故郷があった……。

 

たくさんのキャラクターがそれぞれの味をもって活躍する、秀逸の冒険群像劇。敵や味方など関係なく、「海」という脅威に抵抗する彼らの姿が、とても印象深かったです。

 

 

まとめ~本日のおすすめ本~

 

 

ここまで読んでいただき、ありがとうございました。

フリーペーパーでは、さらに、このテーマ「旅する子どもの本」に沿った昔話・民話を紹介するつもりです。

ぜひ、図書館や書店で見かけたら、フリーペーパー『本好きフクロウの速達便』をお持ち帰りください。

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6月5日時点で郵送済の設置場所一覧です。

 

*1:この特集コーナーでは、毎号何らかのテーマを決めて、それに沿った本当に良い児童書を、学年ごとに紹介していきます。もちろん、この対象学年は目安なので、お子さんが読書に抵抗ない様子であれば、どんどん上級生向けの本にも挑戦させてあげてくださいね。作家特集などもやりたいと考えているので、お楽しみに!