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読み聞かせのコツと注意点6連発 ~「宝の地図」としての読み聞かせ~

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読み聞かせをしているお母さん・お父さんへ

「読み聞かせの自分なりのやり方は、正しいやり方なのだろうか」と不安に思っているお母さん・お父さんも多いと思います。

 

そこで、この記事では、読み聞かせのコツ、注意点などを見ていきつつ、果たして子供にとって最も良い読み聞かせのやり方はどのようなものか探っていきたいと思います。

 

 

読み聞かせのコツ❶:子どもの存在をちゃんと意識して読む

まず、読み聞かせをするうえで大切なのは、

隣にいる子供のことを常に考えながら読むことだと思います。

 

「読み聞かせ」は子育てにおいて、

  • 本の楽しみ方を知り、読書に対する積極的な姿勢を育む機会
  • 親の声を聞くことによる物語の追体験が、他人の話をちゃんと聞ける子どもに育てる

という2つの大切な役割を果たしています。

 

参考(過去の記事)▶  

booklover-owl.hatenablog.com

 

booklover-owl.hatenablog.com

 

ですから、本を読んであげている途中でも、時折子どもの目を見つめながら、ページをめくるようにしてあげてください。たいていの子どもは、お母さんが自分のために読んでくれているんだということに気が付けば、じっくりと物語に耳を傾け始めます。


もしも、お子さんが全然読み聞かせを聞いてくれない読み聞かせが子さんに響いていない、というのであれば、その原因は次の2つしかないと思います。

  • 読み聞かせが、子どもを無視した独りよがりなものになってしまっている
  • そもそも、良い本を選べていなかった

前者の場合は、子どもの顔を見ながら読み聞かせをすることで解決できると思います。しっかり子どもの目を見て、読み聞かせをしてみると良いかもしれません。

 

後者は、もう少し難しい問題です。なぜなら、まだまだ児童書に関して素人であるお母さん・お父さんが、司書さんなど専門家の助けを借りずに、名作にたどり着くのは大変だから。

でも、だからこそ、私は児童書を紹介するフリーペーパー『本好きフクロウの速達便』を発行していますし、こうしてブログでも「おすすめ絵本・児童書」のカテゴリでオススメの作品を発信しています。
さらに、公式Twitterアカウント@booklover_owlでは、#きのうろ書房 というハッシュタグでオススメの児童書を1日1冊紹介しています。

 

これらのコンテンツを、ぜひどんどん活用してください。

人一倍たくさんの児童書と触れてきた私の経験のエッセンスと、「1人でも多くの子どもたちに良い本を教えてあげたい」という思いが凝縮されています。

 

さて本題に戻りますが、子どもの顔や目、その時々の反応を見ながら、読み聞かせをするということが大事だと書きました。

 

子どもが、本から何を感じているのかは、お母さん・お父さんが世界中で一番よくご存じです。子どもの反応に応じて、読み方に緩急や強弱をつけてあげられるのは、お母さん・お父さんだけです。

せっかく読み聞かせをするのなら、子どもが楽しめるように読んであげたいものですね。

 

 

読み聞かせの注意点1:YouTubeの読み聞かせ動画で済ませようとするのはダメ

外出自粛でお子さんが退屈してしまうのを紛らわせようと、YouTubeには、最近、たくさんの読み聞かせ動画がアップされています。

 

しかし、YouTubeの動画は、表情を見ながら読み方を少しずつ調整していく、ということができません。

これでは、お子さんが退屈していても、どこかの表現でつまづいていても、まったく気づかれることがなく、ページがめくられてしまいます。そんな読み聞かせで、お子さんが本の世界を楽しめるはずがありません

 

また、YouTubeの動画にはもう一つの大きな問題があります。

それは……著作権の問題。

 

当たり前ですが、1冊1冊の本には作者がいて、著作権があります。

しかし、ユーチューバーの中には、まったく出版社や作者さんに許可を取らず、勝手に読み聞かせを投稿してしまう人も多いのです。

www3.nhk.or.jp

新型コロナウイルスの感染拡大の影響で自宅で過ごす時間が長くなっている子どもたちのために、絵本の読み聞かせ動画の投稿が広がるなか、出版各社は動画を許可なく公開すると著作権法に違反するおそれがあるとして、公開する場合は必ず事前に問い合わせてほしいと呼びかけています。

 こうした著作権を侵害する読み聞かせ動画が無断で公開されてしまうと、出版社は、本来得られるはずの正当な利益を得ることが困難になり、倒産してしまうかもしれません。

 

以上2つの理由から、私は、YouTubeの動画で読み聞かせを代用してはいけないと思っています。

せっかく子どもたちが本を楽しむなら、お母さん・お父さんと一緒に楽しんだほうが何倍も楽しいに決まっていますからね。

 

YouTubeの動画では、むしろ読み聞かせに逆効果になるのでは、なんてことも考えます。読み聞かせに関係のない動画が、自動再生リストにサジェストされてしまう可能性が高く、子どもは目移りしてしまうかもしれないから。

 

やはり、お母さん・お父さんが読み聞かせをするのが一番ではないでしょうか。

 

 

読み聞かせのコツ❷:劇にならないように、淡々と同じトーンで読む

これは母の知り合いで、小学校の学校図書館で司書をしている方にも確認しましたが、その方は、生徒たちに読み聞かせをする際

  • 感情を必要以上にこめ過ぎない
  • オーバーに読んで劇のようにならない
  • 演じ分けなどはせず、強弱をつけながらも淡々と読む

ようにしているそうです。

 

確かに、私も小さい頃からたくさん読み聞かせをされてきましたが、母親はあまり感情をこめて読む人ではありませんでした。

 

司書の知り合いになぜこの3点に気を付けているのか、理由を聞いてみると、

子どもたちが、それぞれの頭の中で物語を想像して楽しむことが大事です。もちろん、その想像が絵本の雰囲気と異なっていても大丈夫。むしろ、そういう個性を育てていきたいと日頃から願っています。

なのに、もし、劇のようにオーバーに読み聞かせをすると、子どもたちの想像の幅を狭めてしまうことになるでしょう。みんなが同じ想像をしても楽しくないと思います。

 

私は、子どもたちの想像を阻害しないように、淡々と読むようにしていますね。

 とのこと。

 

たしかに、絵本などを見てみると、文字は本の中で一貫して同じ、黒くて大きさも一定なまま物語が進んでいきます。頻繁に文字のサイズが変わったり、色が変わったり、フォントが変わったりすることは少ないでしょう。

読み聞かせもこれと同じです。同じトーンで読み続けるからこそ、物語が最高潮に達したときに、子どもたちが読み手の口調にとらわれることなく、自由に物語の世界観に入り込めるんだと思います。

 

また、もしかすると、オーバーな読み聞かせに、子どもは引いてしまい、白けてしまうかもしれません。そんなことは避けたいですよね。

 

ちなみに、これは読み聞かせの演じ分けについても当てはまります。例えば、海賊は野太い声で、お姫様はか弱い声で……などと演じ分けてしまうと、子どもたちの想像も、その枠に収まってしまいます。せっかく自由な発想力が子どもにはあるのに、それを生かしてあげることができません。

 

子どもたちの想像を邪魔してしまわないよう、感情的になりすぎるのは控えたいですね。

 

 

読み聞かせの注意点2:子どもによっては劇のように読んだ方が良いときもある

「さっきと言っていることが違うじゃないか!」と怒らないでください。

読み聞かせのやり方が人によって違うように、子どもたちの本の楽しみ方も千差万別です。

 

例えば、小さい頃からずっと演劇風の読み聞かせで育ってきたお子さん。いきなり淡々とした読み聞かせに変えてしまうと、驚いて、いつも通りに本を楽しめなくなってしまうでしょう。

演劇風の読み聞かせにも、良いところはたくさんあります。お子さんの楽しみを奪ってまで、淡々と読む必要はないと思います。

 

また、絵本や児童書の中には、そもそもつまらないものも存在します。もしもお子さんが退屈している様子だったら、お母さん・お父さんがアレンジを加えて、ミュージカルのごとくオーバーに読んであげることもできるでしょう。そうすれば、自然とお子さんも楽しい気分になるはずです。

 

まだ読み聞かせを始めていないお母さん・お父さんには、まずは淡々と読む方針で始めることをオススメしますが、何年もかけて自分なりの読み聞かせのスタイルを作ってきたならば、わざわざ変える必要はないのかな、と思います。

 

ちなみに、

感情をこめてオーバーに読み聞かせをされて育った子は、小説が好きになり、淡々と同じトーンの読み聞かせで育った子は、論説文が好きになる

 という話を耳にしたことがありますが、私は全くそうは思いません。むしろ、淡々と読む読み聞かせで育った子の方が、頭の中でいろいろと想像して楽しめるので、小説が好きになるのではないかなと思います。

事実、私も淡々とした読み聞かせで育ちましたが、小説と論説文は甲乙つけがたいほど両方とも大好きです。

 

どれくらい本が好きなるかは、読み聞かせの方法ではなく、読んだ本の量と質で決まるような気もしますが、それはまた別の記事で……。書けそうなら書きます。

 

読み聞かせの注意点3:淡々と読むのは棒読みとはまったく違う

「淡々と読む」ことを「棒読み」だと勘違いしていませんか?

先程も書きましたが、淡々と読む読み聞かせでも、必要最低限の強弱緩急山場は入れた方が良いです。

 

まだまだ本に触れ始めて間もない子は特に、本のクライマックスがどこなのかわかりません。そんな子どもに向けて、棒読みで話していても、子どもにとっては「え? いつの間にか終わってる……」という感じになってしまうでしょう。

 

また、本によっては主人公たちが歌を歌う場面があったりします。そんな場面に出くわしたら、ちょっとしたリズムに乗せて、お子さんと口ずさんでみるのも楽しいでしょう。

 

淡々とした読み聞かせの中で、要所要所でお母さん・お父さんなりの工夫をして、棒読みにならないように読み聞かせしてほしいです。

棒読みでの読み聞かせは、どんな名作の児童書でも、その魅力を半減させてしまうので、気をつけてください。

 

 

読み聞かせのコツ❸:大人も子どもも、一緒に楽しめ!

最後にして最大の読み聞かせのコツです。

大人も子どもも、一緒に楽しめ!

ぶっちゃけ、これさえクリアできていれば、どんな読み聞かせでも問題ないです。ここまでに書いてきたことは全部無視でも大丈夫です(笑)

 

大人が本を読むとき、特にそれが自己啓発やビジネス書、新書などであれば、そこには「勉強しなければいけない」という意識が付随します。だから、本の内容を要約してみたり、付箋を貼ったり、アンダーラインを引いたり、気になったことをメモしたりするんです。

 

しかし、子どもは違います。子どもにとって、読書とは完全に遊びです。たとえ本が誰かの伝記や、ノンフィクション、科学読み物であっても、それは同じです。

 

だから、読み聞かせの時間は、大人も子どもも一緒に、1冊の物語の世界を共有し、楽しんでほしいです。

 

その楽しみ方は人それぞれだと思います。

極端な話、たまには、文章を読まずに絵だけを見ながら子どもと一緒に物語を考えてみる、なんてのも楽しそうです。

そう、読み聞かせだからといって、かならず本を読まなければいけないわけでもないんです。

 

読み聞かせに正解はありません。大人も子どもも楽しめたら、それで満点です。

 

こんな言葉があります。

宝島の海賊たちが盗んだ財宝や、

カリブ海の底に眠っている宝物よりも、

本には多くの宝が眠っている。

そして、何よりも、宝を毎日味わうことができるのだ。
                ――ウォルト・ディズニー

子どもたちにとって、読書とは、宝探しのようにワクワクし、ちょっぴりスリルを感じる、楽しい冒険そのものなのです。

 

そして、今は読み手に徹しているお母さん・お父さんも、子どもの頃はこの「宝探し」を楽しんできたと思います。

また、その「宝探し」から得たものの中には、大人になった今でも輝きを失わない「宝石」のような1文、1節、1場面、1冊があると思います。

 

だからこそ、お母さん・お父さんには、子どもたちにも「宝探し」の楽しさと「宝石」の美しさを教えていってほしいと思います。

 

お母さん・お父さんの読み聞かせは子どもたちにとって「宝の地図」になるでしょう。

 

宝の地図を見ながらながら、印がついた島へ旅をする方法を考えているとき、私たちの心は、少しの恐怖とたくさんの期待で埋め尽くされます。

 

そんな理想的な「宝の地図」を描くために、お母さん・お父さんには次のことを気にかけてほしいです。

❶子どもの存在をちゃんと意識して読む(独りよがりにならない)

❷劇にならないように、淡々と同じトーンで読む(子どもの想像力を邪魔しない)

 

そしてその際、注意すべきなのは、

1 YouTubeの読み聞かせ動画で済ませようとするのはダメ

2 子どもによっては劇のように読んだ方が良いときもある

3 淡々と読むのは棒読みとはまったく違う

 

そして、一番大事な、絶対に忘れてはいけないことは……

大人も子どもも、一緒に楽しめ!

 

それでは、

「読み聞かせ」という名の宝の地図を携えて、

親子で宝探しへ、

いざ、出航

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